★ダイヤモンドに勝る靭性

石の割れにくさを示す
「靭性」が高い翡翠

天然石などの鉱物の硬さを示す値には、モース硬度(※)の他に「靭性」という尺度があります。靭性とは「粘り強さ」の値であり、強い衝撃をどのくらい受け止められるかを数値化したものです。靭性が高い石は耐久度が高く衝撃を受け流すので、割れにくい性質を持っています。
この靭性において、ダイヤモンドは7.5ですが、翡翠(ジェダイト)は8であり、ダイヤモンドに勝る粘り強さがあります。

エネルギーを受けとめる
「しなやか」な翡翠

最も一般的な硬さの基準=硬度という尺度では、ダイヤモンドが天然石の中で最も高い数値です。しかし、ダイヤモンドは炭素原子が同じ方向で結びついているため、耐性のない方向からの衝撃には驚くほど弱い部分があります。つまり靭性はそれほど強くないのです。
一方、翡翠はしなやかで壊れにくい性質を持っています。とても小さなひすい輝石の結晶が上下左右と複雑に絡み合った構造のため、衝撃に弱い方向がありません。石が持つ粘り強さは、表面の硬さとはまた違っています。強い衝撃を受けたとき立体的な構造を持っている翡翠は、周囲のエネルギーをやわらかく受けとめて石の外に流すことができるため、割れにくくなるのです。

翡翠は粒状~繊維状の微細な結晶の集合体
翡翠は粒状~繊維状の微細な結晶の集合体

わたしたちは「硬いものほど強い」イメージを頭の中で描いてしまいますが、硬ければ強いわけではありません。当たり前のことなのですが、硬いものほど柔らかさがなくなります。それは良いことばかりではなく、粘りは小さく衝撃には弱く、脆く崩れる要素も含みます。
硬さと、エネルギーを受けとめる「しなやかさ」を持つ翡翠。
様々な力を受けながらも、それらを否定することなく受けとり受け流すその姿に、古代の人々は翡翠のようなしなやかな強さを持ちたいと願いを込め、「お守り」として大事に取り扱ったのではないでしょうか。遥か彼方の昔から、翡翠は人々の生活に寄り添い、常に人の側にある力強い存在でした。

※モース硬度…鉱物の硬さを示す尺度の値のひとつ。モース硬度によって「表面をひっかいたときの傷のつきにくさ」を表すことができる。
1~10までの指数があり最高値の10を示す基準石は、金剛石の異名をもつダイヤモンド。翡翠のモース硬度はジェダイトが6.5~7、ネフライトが6~6.5の値である。モース硬度の7の基準石は石英で、ガラスや鋼鉄に傷をつけられる鉱物の硬さを示している。

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